税金の控除や公共交通機関の運賃割引などを受けられる障害者手帳

「精神障害者保健福祉手帳」のメリット

うつ病などの精神疾患があると、症状の重さによっては働くことが難しくなります。しかし「精神障害者保健福祉手帳」があると、自立や社会復帰を目指すための支援を受けることが出来ます。
「精神障害者保健福祉手帳」は疾患の度合いによって等級が1級~3級に分かれており、1級が最も重度の症状であると認定されています。等級によって受けられる支援の内容が異なりますが、主な支援制度としては「経済的支援」と「社会復帰支援」があります。
「経済的支援」では公共料金の割引や生活福祉資金の貸付、各種税金の控除や減免を受けることが出来ます。携帯電話や公共バスなどの割引もありますので、経済的な不安を和らげることが可能です。「社会復帰支援」では障害者職場適応訓練を受けたり、障害者雇用枠での就職を支援してもらうことで、自立した暮らしを目指すことが出来ます。

自分に無理せず、支援制度を利用しよう

「精神障害者保健福祉手帳」は持っていると経済負担を緩和出来ますが、中には「疾患を持っていることを他人に知られたくない」と思っている方もいます。手帳を持っていることは、自ら公表しない限り他人に知られることはありません。しかし控除を受けるためには手帳の提示が必要なことから、周囲の目が気になってしまう方も多い様です。
障害を持っていると、障害者枠でしか働くことが出来ないと思ってしまう方もいます。しかし実際はそのようなことはなく、自分に無理のない範囲であれば一般企業での就職も十分可能です。この手帳を持っていれば、万が一仕事を退職した場合でも失業保険の対象日数が90日から300日に延長することが出来ます。
「精神障害者保健福祉手帳」の支援は生活を安定させやすくなるなど、多くのメリットがあります。自分の症状と上手に付き合っていくためにも、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。